「厨子二階(つしにかい)」の意味
厨子二階とは、天井が低くなった二階部分のことを言います。こうした建物は、江戸時代から明治の中頃までよく見られ、特に京町屋において多く建てられました。
江戸時代までの一般的な建物は、基本的に平屋のものがほとんどでした。これは、町民階級が高い建物を作り、武士を見下ろすことがタブーとされていたためです。一方、富裕な商家などにおいては、収納などの必要から、天井裏を物置などとして使用するケースもありました。その部分が段々と高さを増し、低めの二階部分として作られるようになったと考えられています。厨子二階は物置の他にも、使用人部屋などとして用いられることもありました。
厨子二階の「厨子」とは、仏像を収納する箱や、物を収容するスペース等を指す言葉です。なお、厨子二階には、一般的に「虫籠窓(むしこまど)」と呼ばれる窓が使われることが多くなっています。これは、格子状になった漆喰等の窓のことで、形状が虫籠に似ていることからそう呼ばれています。
解体工事の費用は、延べ床面積に比例して大きくなるのが一般的です。その際この厨子二階は、通常の二階部分よりスペースは小さいものの、同じように延べ床面積として見積りに組み込む解体業者が多くなっています。
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