「土壁(つちかべ)」の意味
土壁とは、日本古来の壁で、組み合わせた竹に土を塗って作られたものを言います。かつては最も一般的な壁として、住宅などの建築物に用いられていました。
土壁の作り方は、以下のようなものです。まず、土を塗るための土台として、柱と柱の間に竹を格子状に編んでいきます。この格子状になった竹を「竹小舞(たけこまい)」と言い、竹小舞を作る作業を「小舞掻き(こまいかき)」と呼んでいます。小舞には竹を使う以外に、地域によっては木や葦などを使う場合もあります。
竹小舞が組まれると、次は土を塗っていきます。最初に塗られるのは「荒壁」という壁で、これには目の粗い土と藁スサを水で混ぜた「荒壁土」が使われます。塗り終わった荒壁は、乾燥するとひび割れができるため、その上からさらに粒子の細かい土を塗り重ねる「大直し」という工程を行います。
大直しの後に行われるのが、「中塗り」の工程です。これは荒壁土より目の細かい土と砂、藁などで作られた「中塗り土」で、大直しの表面を塗っていくというものです。この状態で壁はかなり平らになっているので、ここで完成とする場合もありますが、さらにその上に漆喰や色土で仕上げを施すことも多くなっています。
一方、土壁が用いられた土蔵などを解体する場合は、解体業者が土を除去する手間や、土の処分費がかさむこともあり、一般に解体費用が高くつく傾向があります。
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