「筋違(すじかい)」の意味
筋違(すじかい)とは、建築物における補強材の一種で、四角に組んだ柱の対角線に渡したものを言います。「筋交」と書くこともあります。また、「ブレース」という呼び方をされる場合もあります。
建物の柱を垂直と水平方向のみにした場合、地震や強風など横方向の力を受けると、形が平行四辺形に歪む危険が高くなります。そこで斜めの筋違を加えることにより、四角形が三角形に分割され、骨組みの変形を防ぎやすくなります。このように、筋違を用いることである程度耐震性が増すことから、建物の建築の際は一定の割合で筋違を用いるよう、建築基準法で義務付けられています。
筋違は、対角線上に1本だけ組む場合(シングル)と、2本交差して組む場合(ダブル)の2種類があります。取り付け部分に関しては、以前の木造建築では釘や鎹のみで固定する方法が一般的でした。しかし、それでは引っ張る力によって付け根が外れる恐れがあることから、現在では取り付け部分を金物(筋違プレート)を用いて固定する方法が使われています。
解体工事では、建設リサイクル法によって分別解体が義務付けられていることから、各部材は現場で分別されつつ工事が進められます。筋違部分についても、建築業者は細かく分類しながら作業をおこなう必要があります。
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