「下屋(げや)」の意味
下屋とは、母屋から差し出す形で作られた屋根や、母屋の屋根より一段低い位置から張り出している、片流れ屋根を言います。縁側やトイレ、玄関、物置などの上に作られることが多く、「さしかけ」「さしかけ屋根」などと呼ばれることもあります。また屋根部分だけでなく、その下の空間も下屋と呼ぶ場合があります。
下屋を作ることで、次のようなメリットが得られます。一つ目は、室内の温度が一定に保たれるという点です。夏場は下屋が庇の役割をするため、日光が壁や窓に直接当たらず、室内が高温になるのを防ぐことができます。一方、日射角度が低い冬場は、日光を遮ることがないので室内も暖まりやすくなります。二点目は、雨が防げることで、下の空間が洗濯物干し場や自転車置き場などとして活用できるという点があります。また、三点目のメリットとして、雨天時にも外へ出やすいという点が挙げられます。その反面、さらに屋根を加えることで建築費が高くなったり、外壁との接合部から雨漏りの危険があるなどのデメリットもあります。
一方、不要な下屋部分を撤去したいという場合は、解体業者に依頼してその部分だけ解体してもらうことも可能です。使わなくなった物置や、駐車スペースを確保したい時などに、下屋のみを解体するケースも多くなっています。
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