「粉じん」の意味
粉じんとは、空気中に漂うちり状の個体の粒子を言います。金属類の破砕や研磨などによって生じるものの他、鉱山での鉱石採取の際に生じるものや、動物や木材の加工によって生じるものなど、さまざまな種類があります。
粉じんのうち、10μm以上の大きさを持つものを「降下ばいじん」と呼びますが、こちらは人体に吸い込まれると、肺機能に悪影響をもたらします。近年では、2.5μm以下の浮遊粉じんに関しても、「PM2.5」として規制するようになっています。大気汚染防止法では、粉じんは健康に被害をもたらす「特定粉じん」とそれ以外の「一般粉じん」に分けられており、このうち特定粉じんには、現在アスベストが指定されています。
解体工事においては、作業の性質上、木くずやコンクリートなどの粉じんの発生が避けられません。放置すると、周囲に飛散して住宅を汚したり、住民の健康に被害を与える可能性が高くなります。そのため、解体業者は作業中、粉じんの飛散を防止する対策を取るよう求められています。解体工事の防じん対策としては、現場周辺に養生シートを設置したり、作業中や前後に水を撒くなどの方法があります。
解体工事の粉じんで特に問題になるのが、アスベストです。前述のように、アスベストの粉じんは人体への影響が大きいため、アスベスト建材の除去に際しては、含有レベルに応じた飛散防止のための適切な措置が必要になります。
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