ホームページ制作スタッフの14の種類と役割について紹介
ホームページを制作するにあたっては、さまざまな仕事が発生します。まずはどんなサイトにするのかを決めなければいけませんし、デザインやシステム、コンテンツ内容や運用方法などと、仕事は多岐・広範囲にわたります。小規模のホームページの場合、これらの仕事を1人で担当することもありますが、ある程度の規模になると、仕事を分業して行うのが通常です。今回は、ホームページ制作におけるスタッフの種類と、その具体的な役割についてご紹介していきます。
1.WEBプロデューサー
WEBプロデューサーの役割は、WEBサイト制作における全体的な責任者です。運用中のWEBサイトであれば、予算の策定から資金調達、ユーザーとの間に発生したトラブルなどに対し責任を負いますが、新たに制作するサイトの場合、マーケティングの実施やサイトのコンセプト設計、収益の計算といった仕事を行います。また、人員計画やプロモーション戦略を立てるなどの事も、WEBプロデューサーの仕事となります。WEBプロデューサーは、プロジェクト全体の総監督的な立場と言えるでしょう。クライアントの要望を受けて大枠の計画を立て、それにそれに沿って予算などを采配するため、実際の制作上のスキルよりも、コミュニケーション能力やWEB業界全体に対する広い知識が必要になります。
2.WEBディレクター
WEBプロデューサーがプロジェクト全体を統括する総監督とすれば、WEBディレクターは実際のホームページ制作を担う現場監督と言えます。プロデューサーの指示を元に制作工程をまとめ、スケジュールを調整し、スタッフの選抜などを行います。各スタッフへの指示出しや、スケジュールに合わせた制作進行を監督する立場がWEBディレクターになります。具体的には、ホームページのUI(メニューやアイコンなどユーザーが操作上接する部分)やデザイン、運用施策を形としてまとめる役割で、ワイヤーフレーム(サイトのレイアウトや機能を記した設計図のようなもの)を作成し、デザインや各スタッフ・エンジニアに対する細かいディレクションを行っていきます。また、売り上げの管理やアクセス解析、コンテンツの追加や広告運用に関しても、WEBディレクターの管轄となります。場合によってはWEBプロデューサーと仕事内容が重なる部分もありますが、プロデューサーがクライアントなど外部との折衝が主体なのに対し、WEBディレクターは制作スタッフなど内部とのやり取りが主となります。
3.WEBプランナー
WEBプランナーは、クライアントの要望を聞いて、ホームページのコンテンツをプランニングするのが役割です。WEBプランナーが作った企画書を元に、ディレクターが実際の制作を行っていくことになります。プランナーはそのWEBサイトを効果的に運用できるよう、具体的なコンテンツ企画の立案から、場合によっては取材・編集までを担当することもあります。デザインなどサイトの外見ではなく、中身の部分を詳細に詰めるのが、プランナーの仕事と言えるでしょう。サイトの使いやすさや見やすさといった品質の面に関しては、プランナーの仕事に負う部分が大きくなります。クライアントから的確に要望を聞き取り、それをもとにマーケティングやリサーチ、ターゲット設定などを行うため、コミュニケーション能力や分析能力が求められます。このようにWEBプランナーは、WEBサイト制作において比較的重要な存在であると言えるでしょう。
4.アートディレクター
ホームページのデザインを監督し、ビジュアル全体の方向性を統括する役割がアートディレクターです。アートディレクターと言うとデザインを担当する人のように聞こえますが、実際にデザインするよりも、WEBデザイナーやカメラマン、コピーライターなどに対し、デザインに関係するディレクションをするのがメインになります。そのため、デザインに関するスキルも必要ですが、コミュニケーション能力や調整・管理能力が重要になってきます。多くの場合、WEBデザイナーが昇格してアートディレクターになりますが、中にはデザインスキルのあるディレクターがアートディレクターになる場合もあり、必ずしもデザイナー出身である必要はありません。
5.WEBデザイナー
WEBデザイナーは、WEBサイトのデザインに関する部分を担当します。ページのデザインや配色、ロゴやアイコンなどのレイアウトの構成、写真の加工や動画の作成・編集まで手掛けます。場合によっては、イラストなども自分で担当することもあります。デザイナーの仕事上、Photoshopやillustratorなどのグラフィックアプリケーションの操作は必須のため、これらに習熟していることが求められます。また、あくまでクライアントの要望に沿ったビジュアルにしなければならないため、単にデザイン能力があるだけでなく、柔軟性や対応力も必要になります。さらにデザイナーがコーディングも担当することも少なくありませんから、比較的規模の小さい案件の場合、基本的にデザイナー一人でホームページを作成することも可能です。
6.コーダー
デザイナーが制作したデザインを、実際にWEB上で見られるようにしていくのがコーダーの役割です。コーダーとはコードを書く(コーディングする)人の意で、HTMLやCSS、Javascriptといったものを使ってWEBサイトをプログラミングしていきます。デザイナーはサイト外観の設計をし、コーダーが実際に組み立てて形にしていくというイメージが近いでしょう。具体的には、ホームページに掲載する原稿に見出しや段落をつけ、ハイパーリンク(クリックするとファイルやWEBページが開けるリンク)の設定などを行った後、CSSでデザインをレイアウトして、準備した原稿や画像をリンクさせていきます。重要なのは、どのブラウザで見てもレイアウトが崩れないということです。ですので、必ず複数のブラウザでチェックすることが必要になります。前述のように、デザイナーがコーダーを兼ねることも多いですが、案件の規模によっては分業して行うことも少なくありません。
7.コピーライター
コピーライターは、WEBサイトで使用する文章を執筆する役割になります。わかりやすく筋の通った文章が書けることはもちろん、広告や販売促進の知識も求められます。また、対象となる商品やサービスについてその特徴や魅力を把握し、的確に伝えなくてはならないため、クライアントへのヒアリングや取材も重要になってきます。そのため、コミュニケーション能力もなくてはなりません。WEBサイト制作においては、クライアントから直接コピーを受け取ることも少なくありませんが、コンテンツの質を上げ、ターゲットに強く訴求する内容とするには、やはり専門のコピーライターを起用した方が有利であると言えるでしょう。
8.イラストレーター
イラストレーターは、商品やサービスのイメージ、記事の内容などについて、分かりやすく絵で表現するのが役割です。基本的な絵の素養や、独自のセンスももちろん必要ですが、依頼に即した的確なイラストが描ける柔軟性や、対応力も求められます。また、クライアントとの打ち合わせや、デザイナーやコピーライターとの連携も必要になりますから、コミュニケーション能力と共に、ある程度の協調性も必要になります。illustratorやPhotoshopなどのアプリケーションを使用して作成することもありますが、手書きのイラストをスキャンして使用する場合もあり、それぞれのイラストレーターによってやり方は異なります。前述のように、WEBデザイナーが自分でイラストを手掛ける場合も少なくありません。
9.フラッシャー
フラッシャーとは、グラフィックソフトのFlashを使用してゲームやアニメーションなどの動画コンテンツを作成する人を言います。アクションスクリプト(Flash用のプログラム言語)に対する理解が必要になり、WEBデザイナーが兼任することも多くあります。アートディレクターの指示を受けてデザインと演出を行う他、場合によってはプログラマーとの共同作業も必要になるため、やはり協調性や柔軟性が必要になります。Flashは動きのあるコンテンツを作るのに適しており、ユーザーを引き込む力が強いため、広く利用されてきました。しかし2020年には、アドビシステムズによる提供が終了することが決まっており、現在では同様のコンテンツをHTML5などで作成するのが主体となっています。
10.システムエンジニア
WEBサイト制作におけるシステムエンジニアの役割は、クライアントの要望を形として実現することにあります。具体的に言えば、WEBサイトで使用されるシステムの設計を担当するのが、システムエンジニアです。クライアントは自社のホームページやECサイトに対する漠然としたイメージはありますが、どうすれば具体化できるかはわかりません。そこでシステムエンジニアがヒアリングを行い、クライアントの大まかなリクエストを聞き取ったうえで具体的な実現方法を考え、それを整理・書面化して提出します(要件定義)。そのため、システムに対する広範な知識や、柔軟な対応力・発想力などが必要となります。この要件定義を元に、プログラマーに指示を出して実装作業に入りますが、システムエンジニアが実装まで行う場合も少なくありません。さらにシステム完成後、テストを実施し、結果を報告するまでが担当範囲となります。クライアントと接触する機会は比較的多く、システム関連の知識と共に、コミュニケーションスキルが必須の仕事となっています。
11.プログラマー
プログラマーは前述のように、システムエンジニアが作成した仕様書や設計書を元にして、システムの実装を行うのが仕事です。具体例としては、検索窓にキーワードを入れると、そのキーワードに関連した情報が表示されるといったシステムを組み込むことなどがあります。このように、プログラマーはシステムエンジニアの考えた大枠に沿って細かな部分まで組み上げるのが仕事であり、ユーザーがWEBサイトを快適に利用するには、プログラマーによる綿密なプログラムが不可欠となっています。システムエンジニアとプログラマーは分業する場合もありますが、経験を積んだプログラマーがシステムエンジニアを兼ねたり、システムエンジニアがプログラムを担当するというケースもあります。
12.データアナリスト
データアナリストはデータサイエンティストなどと呼ばれることもありますが、大量のデータを集計して分析し、その中からWEBサイト運用に役立つ情報を抽出するのが役割になります。WEBサイト制作におけるデータアナリストは、エンジニアとしてのスキルを中心に活動しており、アクセス解析を元にデータの加工や整理を行って、その中からユーザーの行動の傾向や特徴をつかんでいきます。それを元にホームページの課題や改善点を洗い出し、コンテンツの品質向上などに役立てていくわけです。近年はビッグデータの活用が重要視される傾向が強まっており、データアナリストの需要も増えつつあります。
13.SEMコンサルタント
SEMコンサルタントは、SEM(サーチエンジンマーケティング)を行い、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、クライアントのWEBサイトへの集客を増やすのが役割です。具体的に言えば、検索連動型広告や動画広告といった広告や、SEM(サーチエンジン最適化)などの手法によって検索エンジンからの訪問を増やし、尚且つその結果を分析して運用にフィードバックさせるといった仕事を行います。分析力や数字に強いことはもちろん、クライアントへのプレゼン力なども求められる職種になります。
14.SNSディレクター
SNSディレクターは、ソーシャルメディアの企画や運用を担当します。企業の中には、ホームページの他にFacebookやTwitterなどのSNSを利用しているところも少なくありません。SNSディレクターは、そうしたSNSを効果的に運用していくのが仕事になります。具体的には、SNSに投稿する記事の内容を決めたり、記事そのものの執筆や写真撮影、予算管理なども行います。
15.その他
WEBサイト制作には、上記のような役割の他にもさまざまな種類の仕事があります。例えばエディターは、ライターが執筆した記事をブラッシュアップしたり、記事タイトルや構成を考えるなどの仕事を請け負いますし、ホームページに載せる写真を撮る専門のカメラマンなどもいます。さらに、音楽制作を担当するサウンドエディターといった仕事もあります。
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