インターネット上には膨大な情報があふれています。知りたいことを検索しても、多くのサイトがヒットし、どれを参考にすればよいのか迷ってしまうことも少なくありません。そんなときに便利なのが「キュレーションサイト」です。
キュレーションサイトは、特定のテーマに沿った情報を整理・編集し、わかりやすくまとめて提供するサイトです。ニュース、グルメ、ファッション、旅行など、さまざまなジャンルで運営されており、効率的に最新情報を得ることができます。本記事では、キュレーションサイトの種類や活用方法について詳しく解説します。
キュレーションサイトとは?
キュレーションサイトとは、インターネット上のさまざまな情報を集め、それらを整理・編集して提供するウェブサイトのことです。簡単に言うと、「情報をまとめて、わかりやすく届けるサイト」です。「まとめサイト」と呼ばれることもあります。
インターネット上には無数の情報があふれており、ユーザーは必要な情報を見つけるのに時間がかかることがあります。キュレーションサイトは、こうした課題を解決するために、特定のテーマに沿った情報を収集し、整理して提供します。これにより、ユーザーは膨大な情報の中から自分に必要な情報を効率的に得ることができます。
例えば、以下のようなサイトがキュレーションサイトに該当します。
- ニュースをまとめたサイト:世の中の最新ニュースをピックアップし、わかりやすくまとめている。
- 商品レビューを集めたサイト:さまざまな商品の評価や口コミを整理し、比較できるようにしている。
- 旅行情報をまとめたサイト:人気の観光スポットや旅行プランを紹介し、計画の参考になるようにしている。
このように、キュレーションサイトはユーザーにとって情報収集の負担を減らし、知りたいことを簡単に探せるようにする便利な役割を果たします。
2種類のキュレーションサイト
キュレーションサイトには、大きく分けて以下の2種類があります。
- 総合型:幅広いジャンルの情報を扱い、多くのユーザーに向けたコンテンツを提供するサイト。
- 特化型:特定の分野や業界に特化し、専門的な情報を提供するサイト。例えば、グルメ・IT・趣味、ファッションなど。
総合型キュレーションサイトは、幅広いジャンルの情報を扱うため、多くのユーザーにリーチしやすいという特徴があります。一方、特化型キュレーションサイトは、その分野に関心を持つユーザーに向けた情報を提供するため、一定の読者を確保しやすいという特徴があります。
ただし、どちらのタイプも運営の仕方やコンテンツの質によって成果が大きく異なるため、適切な戦略が求められます。
キュレーションサイトの仕組み
キュレーションサイトの仕組みには、大きく分けて3つの方式があります。
- 自動収集型:AIやクローラーと呼ばれる技術を使い、インターネット上の情報を自動で収集して掲載する方式です。情報の更新が早く、大量のデータを処理できる点が特徴ですが、内容の正確性を管理する必要があります。
- 編集型:編集者が手作業でコンテンツを選び、整理・編集して公開する方式です。情報の質をコントロールしやすいため、信頼性の高いサイトになりやすいのがメリットです。一方で、編集の手間がかかるため、継続的な運営には労力が必要です。
- 投稿型:一般ユーザーや専門家が情報を投稿し、運営側がそれを整理して掲載する方式です。レシピ投稿サイトや不動産情報共有サイト、技術系ナレッジ共有サイトなどがこれに該当します。ユーザー参加型のサイトが多く、リアルな意見を集めやすいというメリットがありますが、投稿内容の管理が課題になることもあります。
キュレーションサイトが注目される理由
キュレーションサイトは、近年多くの企業のマーケティング戦略の一環として注目されています。その背景には、インターネット上の情報量が増え続ける中で、ユーザーが「必要な情報を効率的に見つけたい」というニーズが高まっていることが挙げられます。
では、なぜキュレーションサイトの運営が企業にとって魅力的なのか、その理由を詳しく解説します。
アクセス数を稼ぎやすい
キュレーションサイトは、有益な情報を一箇所にまとめることで、多くのユーザーにとって便利なサイトになります。そのため、質の良いコンテンツを提供できれば、検索エンジン(Googleなど)での検索結果に表示されやすくなり、自然とアクセス数が増える傾向があります。さらに、SNSでの拡散も期待でき、ユーザーがシェアすることで、より多くの人に届きやすくなります。
制作コストを抑えられる
独自のコンテンツを作成するには、記事の執筆やデザイン、動画制作などに多くの時間と費用がかかります。しかし、キュレーションサイトでは、既存の情報を整理・編集して提供するため、比較的低コストでコンテンツを制作することができます。
収益化の可能性が広がる
アクセス数が増えやすいキュレーションサイトは、収益化のチャンスも多くなります。具体的には以下のような方法で収益を得ることが可能です。
- 広告収入(Google AdSenseやアフィリエイト広告など)
- スポンサー記事の掲載(企業からの依頼で記事を作成する)
- 有料コンテンツの提供(一部の情報を有料で提供するモデル)
このように、キュレーションサイトは低コストで始められるだけでなく、うまく運営すれば収益化のチャンスが大きい点も注目される理由の一つです。
キュレーションサイトのメリット
情報をまとめるだけで価値のあるコンテンツを作れる点が大きな魅力ですが、他にもさまざまなメリットがあります。
ここでは、具体的にどのような利点があるのかを解説していきます。
コンテンツの制作が容易
キュレーションサイトでは、既存の情報を集めて整理・編集するだけで、新しい記事を作成できます。そのため、一から記事を書く手間が少なく、短時間でコンテンツを増やすことが可能です。特に、専門的な知識がなくても、信頼できる情報源を活用することで質の高い記事を提供できます。
コンテンツの制作費用が安い
独自の取材やライティングを行う必要がないため、コンテンツの制作費用を大幅に抑えることができます。企業のオウンドメディアやブログ運営と比べても、低コストで効果的な情報発信が可能になります。
SNSとの相性が良い
SNSでのシェアがしやすく、拡散力が高いのもキュレーションサイトの特徴です。特に、話題性のある情報をまとめることで、多くの人に届きやすくなり、自然な流入が期待できます。
専門性をアピールできる
特定の分野に特化したキュレーションサイトを運営することで、そのジャンルにおける専門的な知識や情報の発信力を高めることができます。企業が運営する場合、自社のブランディングにもつながり、業界内での信頼性を向上させる効果もあります。
収益化の可能性が広がる
上記でも触れたようにアクセス数が多いキュレーションサイトは、広告収入やアフィリエイト、スポンサー記事など、さまざまな方法で収益化することが可能です。低コストで運営できるため、利益率が高いビジネスモデルを構築しやすいのもポイントです。
キュレーションサイトの問題点
キュレーションサイトには多くのメリットがある一方で、過去にはいくつかの問題点が指摘されたこともあります。適切に運営しなければ、信頼性を損ねたり、法律上のリスクを抱えたりする可能性があるため注意が必要です。
2016年の問題
2016年、一部の大手キュレーションサイトが、大量の低品質なコンテンツを配信していたことが社会的な問題となりました。特に、医療や健康に関する誤った情報が拡散され、ユーザーが誤った自己診断をしたり、不適切な医療行為を試みたりする事例が報告されました。また、一部のサイトでは、出典の明記がないまま他のメディアのコンテンツを無断で使用し、著作権の侵害も問題視されました。
この問題が表面化した結果、大手検索エンジンや企業がコンテンツの質に対して厳しい基準を設けるようになりました。特にGoogleは、低品質なキュレーションサイトの検索順位を引き下げるアルゴリズムの改良を行い、独自の価値を提供するコンテンツがより評価されるようになりました。
大量の低品質コンテンツ
キュレーションサイトは、他のサイトから情報を集めるだけで比較的簡単に記事を作成できるため、内容の質が十分に管理されないことがあります。その結果、価値の低い記事が大量に作られ、ユーザーにとって有益ではないサイトが増えることが問題視されています。こうしたサイトは、検索エンジンによって評価が下がり、アクセス数が減少するリスクが高くなります。
著作権法違反のリスク
他者が作成したコンテンツを無断で転載する行為は、著作権侵害となる可能性があります。特に、他のウェブサイトの記事や画像をそのままコピーして掲載することは、法的なトラブルにつながる可能性があるため、十分な注意が必要です。適切な引用ルールを守り、オリジナルの解釈や編集を加えることが求められます。
情報の信頼性が低下するリスク
キュレーションサイトでは、外部の情報をもとに記事を作成するため、誤った情報を拡散してしまうリスクがあります。特に、医療や法律、金融といった分野では、間違った情報がユーザーに大きな影響を与えることがあるため、情報の正確性を確保することが求められます。信頼できる情報源を選び、適切に編集・管理することが必要です。
ユーザーからの信用を失うリスク
低品質な情報を繰り返し発信していると、サイトの信頼性が低下し、ユーザーが離れてしまう可能性があります。また、サイトの運営元である企業自体の信頼も失われることがあり、ブランドイメージの低下やビジネスへの悪影響につながる可能性があります。
一度信用を失うと、アクセス数の回復が難しくなるだけでなく、企業の評判回復にも長い時間がかかるため、読者にとって価値のあるコンテンツを提供し続けることが大切です。
キュレーションサイトを制作・運営する価値はないのか?
上記で触れたように低品質なコンテンツや著作権問題などの課題も指摘されています。そのため、「本当にキュレーションサイトを作る価値があるのか?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。
確かに、適当に情報を寄せ集めるだけでは価値のないサイトになり、ユーザーの信頼を得ることはできません。しかし、しっかりとした運営方針のもとで、正確な情報を選別し、分かりやすく整理・解説することで、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供できるサイトを作ることが可能です。
特に、明確なテーマを持ち、ユーザーにとって有益な情報を整理し、独自の視点や分かりやすい解説を加えることで、価値のある情報源となることができます。
例えば、最新の業界動向を整理し、それぞれのトピックを比較・分析することで、単なる情報収集サイトではなく、ユーザーが判断を下す際の参考となる役割を果たすことができます。また、専門家の意見や実際の事例を交えることで、情報の信頼性を高めることも可能です。
キュレーションサイトを運営する際の注意点
キュレーションサイトには価値がありますが、運営にはいくつかの注意点があります。
情報の正確性を確保することが必須
誤った情報を掲載すると、サイトの信頼性が低下し、ユーザー離れを招いてしまいます。特に、医療や法律、金融などの分野では、誤った情報が重大な影響を及ぼす可能性があり、正確で信頼できる情報を提供することが不可欠です。信頼できる情報源を活用し、専門家の監修を受けるなどの対策が求められます。
著作権を守ること
他のサイトから情報を引用する際は、著作権法に従い、適切なルールを守る必要があります。まず、引用する部分は全体の文章の補足的な位置づけでなければならず、主体となる文章はオリジナルのコンテンツである必要があります。また、引用部分を明確に区別し、出典を正確に記載することが求められます。具体的には、出典元の名称やURLを明記し、情報の信頼性を示すことが重要です。
無断転載は法律違反となるだけでなく、著作権者からのクレームや訴訟リスクを招く可能性があります。さらに、検索エンジンの評価が低下し、サイトの信頼性やSEO対策にも悪影響を及ぼします。そのため、キュレーションサイトを運営する際は、適切な引用ルールを守りつつ、オリジナルの解説や考察を加えることが不可欠です。
単なるコピーサイトにならないようにする
他のサイトの情報をそのまま転載するだけでは、検索エンジンの評価が下がり、SEO対策としての効果もほとんど期待できません。最悪の場合、検索エンジンからスパムと見なされ、検索結果に一切表示されなくなるリスクもあります。
適切な運営を行うためには、単に情報を寄せ集めるのではなく、独自の視点や分析を加えることが重要です。例えば、他のサイトで取り上げられた内容をそのままコピーするのではなく、専門家の意見やデータをもとにした解説を加えることで、より深い情報提供が可能になります。
また、ユーザーにとって価値のあるコンテンツにするためには、視覚的な工夫も有効です。例えば、比較表やグラフを用いて情報を整理したり、実際の事例を交えて説明することで、読みやすく理解しやすいサイト作りにつながります。
こうした工夫を重ねることで、検索エンジンからの評価を向上させ、結果として検索順位の向上やユーザーの定着率を高めることができます。
主なキュレーションサイトの種類と特徴
キュレーションサイトにはさまざまな種類があり、それぞれ異なるテーマや目的で運営されています。ここでは、代表的なジャンルとその特徴について説明します。
総合系
幅広いテーマを扱うキュレーションサイトで、ニュース、エンタメ、生活情報、ビジネスなど、さまざまな分野の情報をまとめています。多くのユーザーをターゲットにしており、最新の話題をチェックしたい人に向いています。
SmartNews
最新ニュースやエンタメ情報、生活に役立つ情報を一括で収集できるアプリ型キュレーションサイト。AIを活用した記事の選定が特徴。
Gunosy
ユーザーの興味関心に合わせて最適なニュースを届けるニュースキュレーションサービス。ジャンルを問わず多彩な記事を提供。
はてなブックマーク
ユーザーが気に入った記事をブックマークし、共有・議論できるサービス。トレンド情報のチェックに最適。
ニュース・ビジネス系
経済、政治、金融、テクノロジーなどの最新ニュースをまとめたサイトです。ビジネスパーソンや投資家、経営者向けの情報を提供し、社会の動きを効率よく把握するのに役立ちます。
NewsPicks
ビジネスや経済に特化したニュースをキュレーションし、専門家のコメント付きで提供。経営者や投資家向けの情報が充実。
女性向け
ファッション、美容、ライフスタイル、子育て、健康など、女性が関心を持つ情報を集めたサイトです。最新のトレンドや実生活に役立つ知識が多く、読者の興味に沿った内容が充実しています。
TRILL
女性向けのファッション、美容、恋愛、ライフスタイル情報を提供。最新トレンドを簡単にチェックできる。
4MEEE
20代・30代の女性をターゲットにしたファッション・美容・ライフスタイルのキュレーションサイト。読みやすいコラムが特徴。
MERY
女性向けの最新ファッションやメイクの情報を提供。ビジュアルを重視した記事が多く、トレンドに敏感な読者に人気。
男性向け
ガジェット、スポーツ、車、ビジネス、フィットネスなど、男性に人気のテーマを扱うサイトです。最新のデバイスやクルマの情報、筋トレやビジネスハックなど、幅広いジャンルの情報がまとまっています。
Smartlog
男性向けのライフスタイル、ガジェット、スポーツ、ビジネス情報を発信。役立つハウツー記事も豊富。
Boy.
メンズファッションや美容、ライフスタイル情報をキュレーション。シンプルで洗練されたデザインが特徴。
MENDY
男性向けの身だしなみやビジネスマナー、ファッション情報をまとめたサイト。ビジネスシーンで役立つ記事が充実。
暮らし・生活
生活に役立つ情報をまとめたサイトで、節約術、家事のコツ、収納アイデア、防災対策など、日常生活を快適にするヒントを提供します。家庭向けの実用的な情報を求める人に適しています。
antenna
ライフスタイル全般の情報を集めたキュレーションサイト。最新のトレンドや話題の商品、暮らしに役立つ記事を提供。
キナリノ
暮らしやファッション、インテリア、グルメなど、丁寧な暮らしをテーマにした情報をまとめたサイト。
グルメ
飲食店のレビューや、おすすめレシピ、食品トレンドを紹介するサイトです。外食を楽しみたい人や、自宅で料理をする人にとって役立つ情報が多く、レシピサイトとの連携が強いものもあります。
食べログまとめ
飲食店のレビューやランキングをまとめたサイト。ユーザーの口コミをもとにした信頼性の高い情報が特徴。
macaroni
レシピや食のトレンドを発信するグルメ特化型キュレーションサイト。料理初心者から上級者まで楽しめる。
Retty
実名制の口コミを活用したグルメサイト。信頼性の高い飲食店のレビューが集まる。
趣味
アニメ、ゲーム、映画、音楽、アウトドア、DIYなど、特定の趣味に特化したサイトです。愛好者が集まり、最新の情報やレビューを共有できるため、同じ趣味を持つ人同士のコミュニティとしても機能します。
Spincoaster
最新の音楽トレンドや新進気鋭のアーティスト情報を紹介する音楽キュレーションサイト。
観光・イベント系
旅行先のおすすめスポットや、観光名所、イベント情報をまとめたサイトです。旅行計画を立てる際や、週末のレジャー情報を探すのに便利です。地域の観光情報を詳しく紹介するサイトもあります。
RETRIP
旅行や観光に関する情報を集めたサイト。人気の観光地や穴場スポットの特集が充実。
TABIZINE
国内外の旅行情報を豊富に掲載。現地の文化や観光スポットを詳しく紹介。
SPOT
レジャーやイベント情報を中心に提供。週末の過ごし方や観光プランを探すのに便利。
EC系
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