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• 契約書・要求定義書・要件定義書・企画提案書・見積書・仕様書の違い

ホームページ制作のプロジェクトでは、制作会社と依頼企業の間でさまざまな書類が用いられます。例えば契約書、要求定義書（要求仕様書）、要件定義書、企画提案書、見積書、仕様書など、それぞれが異なる役割を担っています。これらの違いを理解しておくことで、スムーズなやり取りが期待できます。

それぞれの書類の目的と特徴

ホームページ制作の流れに沿って、どの順番で使われることが多いかを踏まえつつ、それぞれがどのような目的を持ち、どのような項目を記載することが多いかを分かりやすく説明します。

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企画提案書

企画提案書は、制作会社が依頼企業に対して提示する制作プランやコンセプトをまとめたもので、プロジェクト全体の方向性を示す文書です。どのようなデザインスタイルでサイトを作るのか、どんな機能を盛り込むのか、運用はどのように進めるのかなど、依頼企業にとってメリットのある提案を具体的にまとめます。

依頼企業は、この提案書の内容をもとに制作会社を比較・検討します。

目的: ホームページ制作の全体像を把握し、方向性を検討するため

主な記載内容: デザインコンセプト、機能の導入理由、運用体制、想定スケジュールなど

見積書

見積書は、制作費用や運用費用を見積もったもので、依頼企業と制作会社の間で費用面の合意を得るために用いられます。ホームページのページ数や実装する機能の数、デザインの複雑さ、運用サポートの範囲などを考慮して金額を算出するのが一般的です。

目的: 費用と作業範囲を明確にし、予算との兼ね合いを検討するため

主な記載内容: ページデザイン費用、下層ページ作成費用、CMS導入費用、コンテンツ更新費用など

最終的な契約に進む前に、この見積書の内容を検討し、希望予算とのすり合わせを行います。

契約書

契約書は、制作会社と依頼企業が正式に合意した内容を文書化したもので、法的拘束力を持ちます。業務範囲や納期、支払い条件などの具体的な取り決めを明確にすることで、後々のトラブルを防ぐ役割があります。

目的: 双方の合意を正式に締結し、法的保護を担保するため

主な記載内容: 契約期間、キャンセル時の対応、守秘義務、損害賠償の条件、支払いスケジュールなど

契約書を結ぶことで、制作範囲や責任分担を明確化し、プロジェクトを円滑に進められます。

要求定義書（要求仕様書）

要求定義書（要求仕様書）は、依頼企業が希望するホームページの大まかなイメージや機能を整理したもので、デザインや掲載情報、目指す目的などを示す文書です。どのようなユーザーに向けて情報発信を行うのか、どんなコンテンツを充実させたいのか、デザインテイストはどうしたいのかなどを明文化しておくことで、制作会社との方向性のズレを防ぎます。

目的: 依頼企業の要望やビジョンを共有し、制作の大まかな方向性を定めるため

主な記載内容: 掲載情報の優先順位、色やレイアウトなどのデザインイメージ、必要なページ数、ターゲットユーザー像など

要件定義書

要件定義書は、要求定義書（要求仕様書）に記載された内容をさらに技術面から深掘りし、どのような機能や仕様を実装するかを明確にした文書です。ユーザーがどのようにサイトを利用するか、管理画面ではどんな操作ができるのか、どのシステムやサービスを組み合わせるのかなどが詳細にまとめられます。

目的: 実装レベルの機能を具体化し、開発指針を明確化するため

主な記載内容: ページ構造やURL設計、使用技術（言語やフレームワーク）、データベース設計、セキュリティ方針など

要件定義書によって、完成後のホームページが想定どおりに動くかどうかを確認しやすくなります。

仕様書

要件定義書で決定した機能や仕様を、さらに詳細なレベルでまとめた文書です。画面レイアウトやデータベース構造、エラー処理の方法など、具体的な挙動まで明確にすることで、実際の制作や開発を円滑に進められます。

目的: 最終的な挙動やデザインを可視化し、チーム全体で認識を合わせるため

主な記載内容: ページ遷移図、ワイヤーフレーム、DBテーブル構造、API連携方法、カラーコードなど

仕様書をしっかり作成しておくことで、完成イメージを制作会社と依頼企業の双方で共有しやすくなり、後から起こりやすい変更やトラブルのリスクを抑えられます。

書類を準備する順番と進め方

ここでは、実際に書類を準備していく際の一般的な流れを確認します。制作会社と依頼企業の間でスムーズなやり取りを行うためにも、以下の手順を押さえておくことが大切です。

企画提案書や見積書の内容を確認する

制作会社から提示された企画提案書を読み込み、デザインや機能の方向性を把握します。

見積書に記載された費用や工数をチェックし、予算や希望に合うかどうかを検討します。

契約を締結する

企画提案書や見積書の内容に納得できれば、契約書を取り交わして正式な合意を得ます。

契約書には業務範囲や納期、支払い条件など、プロジェクト全体に関わる重要事項を明確にします。

要求定義書（要求仕様書）をもとに要件定義書を作成する

依頼企業が提示した要求定義書（要求仕様書）の内容を踏まえ、具体的にどのような機能や仕様を導入するかを要件定義書で詰めていきます。

技術的な検討や画面設計などを詳しく決めることで、実際の制作・開発に向けた準備が整います。

仕様書で最終的な挙動を明確にする

要件定義書を踏まえて、レイアウトやデザイン要素、エラー時の処理などを仕様書で具体化します。

仕様書を作成することで、制作チームと依頼企業が最終的な完成イメージを共有しやすくなります。

制作・開発をスタートさせる

要件定義書や仕様書に沿って、デザインやシステムの開発を進めます。

制作途中で変更が発生した場合は、追加の見積書や契約内容の変更を行うこともあります。

最後に

ホームページ制作には、契約書や要求定義書（要求仕様書）、要件定義書、企画提案書、見積書、そして仕様書など、複数の書類が登場します。それぞれの役割やタイミングを理解しておくことで、プロジェクトの進行をスムーズに進められます。

分からない点があれば制作会社に相談し、疑問点を解決しながら取り組むことで、完成後のホームページが期待どおりの成果を生む可能性が高まります。

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