「筆(ふで)」の意味
不動産における「筆」とは、土地を数える際の単位になります。土地には地目(用途)ごとに山林、田畑、宅地、道路などさまざまなものがあり、それぞれに一般的な数え方が存在しますが、登記をする場合には地目に関わらず、一律に「筆」が単位として用いられます。具体的な数え方は、「一筆、二筆」というもので、読みは「いっぴつ、にひつ」あるいは「ひとふで、ふたふで」となります。
土地の単位が筆となった由来には、諸説あります。一説には、豊臣秀吉が実施した太閤検地において、土地の所有者や面積などの情報を、検地帳に筆で一行ずつ記していったことに由来しているとも言われています。
一筆ごとの土地には、それぞれ地番が割り振られます。一筆の土地を二つ以上に分けることを「分筆(ぶんぴつ)」、複数の土地を一つにまとめることを「合筆(がっぴつ)」と言いますが、分筆や合筆が行われる場合にも、地番が変更されます。このように登記簿上の地番はたびたび変更されるため、住所に用いると不便な場合も多くなっています。そのため、昭和37年からは、住所を町名・街区符号・住居番号で表す「住居表示」を導入している区域も多くなっています。
古家を解体業者に解体してもらった後、土地を分割して一部を売却したいなどの場合は、土地分筆登記を行う必要があります。その際は隣地との境界を確認しなくてはならないため、土地境界確定測量を行う必要があります。
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