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格安の翻訳会社に依頼する場合の5つの注意点と失敗パターン
仕事で日本語の文章を外国語に翻訳したり、あるいは外国語を日本語に翻訳しなければならないということは、しばしばあることです。そうしたときに問題なのが、「どうやって翻訳するか」ということでしょう。社内に適当な人材がいれば問題ありませんが、そうでなければ翻訳会社を利用することも考えなくてはなりません。しかし、もし格安の翻訳会社を利用しようとするなら、注意すべき点がいくつかあります。今回は、格安の翻訳会社に仕事を依頼する際にありがちな失敗のパターンについて解説していきます。
翻訳クオリティが低い
格安の翻訳会社に仕事を依頼した時の失敗としてありがちなのが、「翻訳クオリティが低い」という事態です。安くて高品質な商品はもちろん少なくありませんが、多くの場合、価格と品質は比例すると言ってよいでしょう。翻訳会社に関しても、あまりにも料金が安い場合、納品物の質もそれに応じて低くなることがよくあります。翻訳作業は非常に高度な技術を要するため、多少外国語が得意というレベルでこなせるものではありません。いくらTOEICで高得点を取っていたとしても、良い文章を書けるとは限りませんし、バイリンガルの場合でも、両方の言語に通じていなければ質の高い翻訳はできないでしょう。高い翻訳技術を持ち、安定したクオリティの仕事ができるプロの翻訳者は、それなりの報酬でないと仕事を請け負いません。ですので、納品物のクオリティに一定のレベルを求めるのであれば、ある程度の額の料金をきちんと支払う必要があります。一方、そうした料金よりも価格が大幅に安い場合、実際に仕事を請け負っているのは、比較的経験の浅い翻訳者や実力の低い翻訳者ということもあります。
言い回しが不自然な場合も
2つ目の失敗パターンとして、「翻訳として間違っていなくても、言葉の言い回しがやや不自然になる」というものがあります。翻訳は、ただ単に言葉をそのまま置き換えればよいというわけではありません。まず文章の意味をくみ取り、それが一方の言語において、どんな表現がもっとも適切かを考える必要があります。この点を考慮せず、単純に元の言語の言い回しを逐語訳した場合、意味としてはその通りでも、かなり把握しづらい文章になってしまうこともあるでしょう。また、自然な言い回しに気を使うあまり、意訳しすぎるのも問題です。あまり大胆に意訳しすぎると、元の文意から離れてしまう場合もあります。格安の翻訳会社に依頼した場合、こうしたことが起こる確率が、比較的大きくなります。正確で、且つネイティブにとっても自然でわかりやすい文章に翻訳するには、ある程度のスキルが必要になります。そうなるとやはり、一定の料金を支払う必要があるでしょう。
的を外した文章
格安翻訳会社の注意点として、「文章の的が外れている場合がある」ということもあります。これは、主に専門知識を要する翻訳で起きやすい失敗です。翻訳には、医療関係や法律関係など、高度な専門知識を必要とするものが多くあります。翻訳者は当然、そうした分野に通じた人材が望ましいのですが、中にはあまり知識のない人間が仕事を請け負う場合もあります。特に法律用語や医療用語は、普段使わない特殊な言葉が頻出しますから、こうした言葉の意味や用法を知らないと、翻訳した文章が不自然で的を外したものになりかねません。適正な料金で請け負う翻訳会社の場合、こうした問題はあまり起こりませんが、格安の業者の場合は、比較的ありがちな失敗パターンと言えるでしょう。格安業者に依頼する際は、このような専門性の高い文書は避けた方が良いかもしれません。
翻訳者・会社側のスキルが足りない
これは前述しましたが、格安の翻訳業者の場合、そもそも翻訳者のスキルが低いということがしばしばあります。料金が低いということは、翻訳者への報酬も抑えられている確率が高く、そうした割安な報酬で仕事を請け負うのは、経験の浅い未熟な翻訳者がほとんどのためです。このため、専門性の高い文章の翻訳などになるとちぐはぐな訳し方をしたり、そもそもその分野の知識を持たないという場合も出てきます。これも前述したように、翻訳は経験と技術が必要な仕事で、単に外国語に通じているといっただけでは難しい面があります。語学力の他に読解力や文章力が必要になりますし、専門知識の習得も欠かせません。そうした力は、1年や2年程度の経験で身に付くものではなく、なるべく数多くの翻訳をこなすことでようやく得られるものです。格安会社はこうした熟練のプロとのつながりがないことも少なくありません。また、会社の方にスキルがなく、適切な翻訳者を確保できないという場合もあるので要注意です。
翻訳者への要望が適切でない
格安翻訳会社で失敗する要因は、会社側や翻訳者側にばかりあるわけではありません。依頼の際の要望の仕方にも原因があります。翻訳を依頼する際には、まずどんな風に訳してほしいのかを、相手に明確に伝える必要があります。一言一句正確に、意訳をなるべく排して訳してほしいとか、あるいは文意が合っていれば、表現は比較的自由でかまわないなど、こちらの要望をしっかり伝えないと、実際の翻訳が期待と違うものになってしまうこともあります。これはどの翻訳会社であっても同様ですが、格安の業者であれば、なおのこと注意しなければなりません。熟練の翻訳者であれば、ある程度こちらの要望をくみ取る力がありますが、格安会社では、上記のようにスキルの低い翻訳者や担当者に当たる確率が高いため、漠然とした要求の仕方では、こちらの要望がうまく伝わらない可能性もあります。また、納品物にどれだけのクオリティを望むかについても、最初に確認しておかないといけません。何度も言うように、格安会社では質の高い翻訳は望めない場合もあります。もしも納品物に高いレベルのクオリティを望むのであれば、それなりの料金を支払って、質の高い翻訳ができる会社に依頼した方がよいでしょう。逆に、多少質が落ちてもコストを優先したいという場合は、格安会社が適していると言えます。