モバイルフレンドリーの手法とメリット・デメリット

モバイルフレンドリーの手法と主なメリット・デメリット

モバイルフレンドリーとは

モバイル端末がまだ普及していなかった頃、ホームページを閲覧する人はパソコンユーザーのみでした。しかし、近年、スマートフォンやタブレットの開発・普及が進み、モバイル端末を利用する人向けにホームページをデザインする必要が出てきました。その結果生み出された概念が「モバイルフレンドリー」です。
モバイルフレンドリーとは、ホームページをパソコンとモバイル端末の両方で、正しく閲覧できるよう最適化することです。それぞれにあったページデザインを提供することにより、ユーザーは快適にコンテンツを閲覧することができます。
現在モバイルフレンドリーに対応するための方法としては、「レスポンシブウェブデザイン」と「スマホ専用サイト」の2つがあります。以下では、その2つについてそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

レスポンシブウェブデザインとは何か

各デバイスのスクリーンサイズを基準にして、自動でホームページのレイアウトを最適化させるモバイルフレンドリーの手法です。比較的新しい概念ですが、採用しているホームページは急速に増えてきています。

レスポンシブウェブデザインのメリットは？

1つ目のメリットは「1個のファイルで全て管理できる」です。
この手法では、パソコン用とモバイル端末用のHTMLファイルをそれぞれ制作する必要がありません。1つのHTMLファイルで、各デバイスにあった表示を施すことができます。1つだけファイルを作れば良いので、ホームページの制作・運営コストを比較的安く抑えることができます。メンテナンスしなければならない時も、複数のファイルをチェックする必要がないので、効率良く保守・運用をこなすことが可能です。
2つ目のメリットは「URLを統一化できる」です。
従来の方法でモバイルフレンドリーに対応する場合は、1ページに対してパソコン用やスマホ用、場合によってはタブレット用と複数のHTMLファイルを用意しなければなりません。加えて、パソコン用とモバイル端末用で別々のURLを適用する必要がありました。しかし、URLを分けてしまうと、ユーザー間でのページシェアやリンク付けが難しくなってしまう、という問題が起きてしまいます。レスポンシブウェブデザインの場合、1つのHTMLファイルだけ制作すれば良いので、URLも自然と1つに統一されます。その結果、ページシェアやリンク付けが簡単にできるようになります。
3つ目のメリットは「SEOに強い」です。
URLの統一化は、上記のような利点があるだけでなく、SEO対策の面でも大きなメリットがあります。URLが統一化されていない場合、同じページであってもパソコン用とスマホ用のページを検索エンジンが「別々のホームページ」と判断してしまいます。そのため、それぞれのURLでページの評価が異なってしまい、適切なSEO対策が取れなくなる恐れがありました。URLを統一化することで、そのような問題点を解決できます。

レスポンシブウェブデザインのデメリットは？

1つ目のデメリットは「表示速度の低下」です。
各デバイス対応を1つのファイルで行うためために「HTML・CSS」などのコード量が多くなってしまい、結果としてページの表示速度が遅くなってしまう可能性があります。モバイルフレンドリーにおいて表示速度の低下は特に警戒すべき事柄です。ファイルの圧縮をかけるなど、できるだけ表示速度を低下させないような対策が必要になります。
2つ目のデメリットは「制作に時間がかかる場合がある」です。
ホームページが完成するまでに、デバイス毎の表示を何度もチェックしなくてはなりません。小規模なホームページであればまだいいのですが、大規模な場合だと完成まで時間がかかってしまう恐れがあります。特に、モバイル端末の場合は「縦向き・横向き」のどちらでも閲覧される可能性があるため、さらにチェックが増えてしまいます。

スマホ専用サイトとは何か

モバイルフレンドリーへの対応方法のもう一つがスマホ専用サイトによる対応です。パソコン用やスマホ用といった、複数のHTMLファイルで対応するモバイルフレンドリーの手法です。レスポンシブウェブデザインの割合が伸びつつある昨今ですが、スマホ専用サイトも比較的根強い人気があり、互いに一長一短ある関係と言えるでしょう。

スマホ専用サイトのメリットは？

1つ目のメリットは「レイアウトの自由度が高い」です。
複数のHTMLファイルで構成するということは、それぞれに最適なレイアウトを自由に構築できるということでもあります。各デバイスで必要なコンテンツを取捨選択できるので、より細かな調整を加えることが可能です。
2つ目のメリットは「表示速度の向上」です。
スマホ専用サイトでは、表示する画像やテキスト量などをデバイス毎に設定できます。「パソコン用には大きめの画像と長めのテキスト」「モバイル端末用には小さめの画像と短めのテキスト」というように、それぞれに適したコンテンツを選べるため、ページの読み込みを速くすることが可能です。表示速度の向上により、ページを閲覧するユーザーにストレスを与えることなく、コンテンツを提供することができます。
3つ目のメリットは「コンバージョン率の向上」です。
ホームページ運営について「ページの表示速度が0.1秒遅くなっただけで、収益が1%下がった」というデータがあります。ページの表示速度が低下すると、それほどまでに大きな不利益を被ってしまう恐れがあるのです。逆に言うと、表示の早いモバイルフレンドリーページを制作すれば、収益をアップできる可能性があるということです。

スマホ専用サイトのデメリットは？

1つ目のデメリットは「運用コストがかさむ」です。
各デバイス毎にコンテンツの素材を用意する必要があるため、作業量が増えてしまう可能性があります。また、メンテナンスする場合もそれぞれのページに修正を施さなければなりません。
2つ目のデメリットは「URLが分散してしまう」です。
URLの統一化ができないため、各デバイス毎に適切な転送処理を施さなければなりません。また、レスポンシブウェブデザインの項目で述べた通り、SEOの観点から見てもURLの分散はあまり得策とは言えません。モバイルフレンドリーの観点から見て、ページシェアがしづらいことも難点です。現在はモバイル端末でSNSを利用する人が多いため、SNSで情報を拡散させたい場合は、URLの扱いは特に気をつけなければなりません。

PR:比較jpはスマホサイト制作に関する一括見積もりの比較サイトです

比較jpはiPhoneやAndroidなどのスマートフォン向けのサイト制作を得意とする会社へ一括で見積もり依頼が行える比較サイトです。
作成したいサイトの内容やページ数などをご入力いただくだけでカンタンに複数の業者へ見積もり依頼が行えます。後は届いた見積もりや提案を比較して貴社の条件に合った制作会社をお探しいただけます。
もちろん見積もり依頼は何度ご利用いただいても無料です。

詳しくは「スマホサイト制作会社を比較」のページにてご確認いただけます。