ポスティングと新聞折込の7つの違い

チラシを配布する方法としては、ポスティングと新聞折込の2つがあります。どちらも同じ方法で、同じ効果がありそうなイメージですが、2つには明確な違いがあり、目的やターゲット層によってどちらを選んだ方がよいかも変わってきます。今回は、ポスティングと新聞折込の具体的な違いについて詳しく見ていきましょう。

1.ターゲット層の違い

広告をどの層に届けるかは、宣伝効果を高める上で重要なポイントですが、ポスティングと新聞折込のターゲット層にはそれぞれ違いがあります。新聞折込が、配達地域の新聞購読者全世帯に行き渡るのに対し、ポスティングは任意の世帯に配布することができます。主な新聞購読者は中高年層が多数を占めているため、ターゲットがやや年配の層や主婦層を狙うのであれば、新聞折込にメリットがあると言えるでしょう。それに対し、ポスティングは配布場所を自由に選ぶことができますから、特定のターゲットに合わせてチラシを配れるという特徴があります。年配層や主婦層だけでなく、比較的若い単身者や高所得者など、より細かくターゲットを選別したい場合にはポスティングのメリットが大きいと言えます。

2.顧客がチラシを見るタイミング

ターゲットとなる顧客が、チラシをいつ見るかという点も重要です。この点も両者には違いがありますが、新聞折込の場合、チラシを見る割合がもっとも多い時間帯は、平日・休日共に午前8時～10時ごろとなっています。また、曜日に関しては、月曜日よりも週末の金・土・日あたりの方がチラシがじっくり見られる傾向があります。これに対しポスティングでは、顧客はポストを開けたタイミングでチラシを目にすることになります。ですので、ターゲットがポストを確認する時間帯に合わせて配布しておくことが大切になります。例えば、主婦向けの広告であればお昼過ぎごろまで、単身者の勤め人であれば、夕方ごろまでといった具合です。

3.価格・費用対効果

コストについても、両者には違いがあります。一般的には、ポスティングよりも新聞折込の方が価格が安くなっています。場合にもよりますが、ポスティングは新聞折込より、数倍コストが高くなることもあります。また、新聞折込は場所ごとの費用の差があまりないのに対し、ポスティングでは配布地域の他に、配布方法よっても費用が違ってきます。基本的にポスティングでは、住宅密集地への配布は比較的安価で、住宅がまばらな地域では費用は高くなりがちです。配布方法に関しては「単配」と「併配」があり、前者は一社単独のチラシをポスティングすること、後者は他社のチラシなどと一緒に配ることを言いますが、単配よりも併配の方が価格を安く抑えられるという特徴があります。ポスティングの価格については業者ごとの違いもあるため、見積もりの際によく確認しておきましょう。また、あまり格安を謳う業者は、配布システムに問題がある可能性もあるため、注意が必要です。

4.配布内容

続いては配布する内容の違いについてですが、新聞折込の場合、配れるのはチラシのみとなってしまいます。新聞に挟んで配るという性質上、かさばるものは折り込むことができないためです。それに対し、ポスティングではチラシの他に、ポスターや小冊子、ティッシュ、フリーペーパー、DM、ノベルティ―グッズなど、さまざまな形態のものを配ることができます。具体的には、各種カタログや広告を折り込んだティッシュから、選挙の候補者や営業マンの名刺、水回りの修理業者などの電話番号が書かれたマグネットの他、イベントやキャンペーン告知のためのうちわといったものまで、郵便受けに入るサイズであれば対応が可能となっています。この点については、ポスティングの方が格段に自由度が高いと言えるでしょう。

5.反響

配布したチラシが、どれくらいの視認性を持つかということも大事なポイントです。新聞折込の場合、自社のチラシだけでなく、多数の他社のチラシと一緒に折り込まれて配られるため、顧客の目に触れにくいという性質があります。場合によっては、一度も見られることなくまとめて処分されることもあり、視認性は比較的低いと言えるでしょう。それに対しポスティングの場合は、折り込みと違い他のチラシと同時に折りたたまれることがないため、顧客の目に触れやすくなっています。ポストから出す際に一度はチラシを見ることになり、視認性は高くなる傾向があります。しかし、ポスティングでも何のチラシかわからないまま捨てられる可能性があるため、一目で広告内容が理解できる工夫が必要となってきます。

6.セグメント

ポスティングと新聞折込の大きな違いとして、ターゲットをセグメントできるかどうかという点があります。ターゲットのセグメントとは、広告を届けたい層に合わせて、配布先を選定するという方法です。ポスティングが自由にターゲットをセグメントできるのに対し、新聞折込はできないという特徴があります。ポスティングでは、配布地域の全戸に配る「ローラー配布」だけでなく、配布エリアを細かく選定したり、指定したブロックの一戸建てだけを選んで配るなども可能となっています。逆に、一戸建て以外のアパートやマンションに配ったり、分譲マンションのみの配布、企業のみの配布などといったこともできます。こうした細かいセグメントをすることで、広告を見せたい人にだけ効果的に見せることができ、無駄を省いた効率的なアプローチができるようになります。この点は、ポスティングの大きな利点と言えるでしょう。

7.配布期間

新聞折込の配布期間は1日のみですが、ポスティングの場合は枚数によって期間が異なるという違いもあります。新聞折込は、休刊日以外の希望の日に確実に配布することができますが、ポスティングは配布枚数が多くなるほど、期間も長くなるという特徴があります。このため、新聞折込の方がスピードの点では優れており、なるべく早く顧客に周知させたいという場合には、こちらの方がメリットがあります。一方、ポスティングでの配布は比較的長期間に渡り、天候にも左右されやすいという性質があるため、ある程度余裕のある宣伝の方が向いていると言えるでしょう。