法人向けと個人向けのインターネット回線契約の違い
近年、ビジネスの現場でもスマホ等を利用したWifiなどを利用したモバイル通信の利用者数が急増しています。しかし、パソコンの利用が不可欠なビジネスの現場ではインターネット回線は、無くてはならないインフラとなっています。
このインターネット回線の契約には、個人向けと法人向けのサービスがありますが、「法人向け」と「個人向け」との違いは何か、それぞれを比較しながらご紹介していきます。
メリットその1 固定IPアドレスの付与
基本的に、インターネットに接続するためには、個々の情報端末（スマホやパソコンのこと）に、「IPアドレス」を付与する必要があります。
個人向けのインターネット回線契約では、IPアドレスは、「192.168.〇〇.□□」のようにインターネットに接続するたびに、変動的に割り当てられます。しかし、個人で利用する範囲では、IPアドレスが変動しても、特に不便はありませんし、比較的多くの方がIPアドレスのことを意識すらしていません。
一方、法人向けのインターネット回線契約では、この「IPアドレス」を固定的に割り当てることが可能です。IPアドレスを固定するということは、毎回決まったIPアドレスでネットワークに接続することができるということになります。
例えば、社外からノートパソコン等でWifiなどを利用して会社のネットワークにアクセスし保管されている会議用の資料を確認したり、会社用のメールをチェックできるようにした場合、悪意のある外部の人間も社内のネットワークにアクセスできてしまう可能性がでてきます。
しかし、IPアドレスを固定にすることで、会社のネットワークにアクセスできるIPアドレスを指定することができ、情報漏洩などの対策を行うことができます。
さらに、最近、法人向けのクラウドストレージサービスを利用する会社も比較的増えてきていますが、同じくセキュリティ対策面から特定のIPアドレスからでないとクラウドサービスにアクセスができない場合もあります。
※もちろん法人向けのインターネット回線でもIPアドレスを固定にしないこともできます。
メリットその2 通信量が無制限
近年では、資料やデータなどビジネス環境でも比較的大容量データのやりとりが日常的に行われるようになりました。
もちろんデータ量のやりとりが増加することは、インターネット回線が込み合う原因となります。そのため、個人向けインターネット回線に対しては契約者が使用できる通信量に制限が課せられています。制限の内容は、インターネット回線を提供する各社で違いがありますが、通信量に上限を超過した場合には通信速度が遅くなる等の措置がとられます。日毎や月毎で通信量の上限が設定されており、超過すると極端にインターネットへの接続が遅くなり、実質メールが送れなくなったり、1つのホームページを開くのに数分かかってしまいます。
一方、法人向けインターネット回線契約では、殆どの場合、通信量に対しての制限がありません。
ビジネスで利用するためのインターネットに対して、速度制限を課すという考え方は合わないからです。そのため、通信量を気にすることなく容量の大きいデータを送ることが可能です。こちらも個人向けインターネット回線契約との大きな違いです。
メリットその3 サポート体制など
現在、ほとんどの法人がインターネット回線を利用しビジネス行っていますので、インターネットが利用できなくなるとビジネスがストップしてしまいます。
そのため、ほとんどの法人向けインターネット回線契約では、一定のサービス品質制度保証があったり、充実したサポート体制（例えば24時間365日のサポートサービス）を提供しています。
しかしサポート体制については、インターネット回線を提供している会社ごとで違いがありますので、実際に「法人向けインターネット回線契約」をご検討されているのであれば事前に比較・確認するようにしてください。
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