就業規則の基本!就業規則とは?
就業規則と言うと「社員を守るための物」というイメージを持っている方も少なくありません。たしかに就業規則を作成することにより社員の雇用を守ることにもなりますが、会社や経営者にとっても自分たちを守ることのできるのが就業規則です。
ここでは就業規則に基本についてご説明していきます。
就業規則とは
就業規則とは給与や労働時間、有給、退職、解雇など労働に関して社員を雇う会社とそこで働く従業員との間で結ばれるルールブックのことです。
労働基準法により社員が10名以上いる事業場ごとに就業規則を作成することが義務付けられています。裏を返せば9名までの事業場では作成しなくても問題はありません。
しかし冒頭でもご説明した通り就業規則は、従業員はもちろん、会社や経営者を守るためのモノでもありますので作成することをおすすめします。
ここでいう社員とは正社員のみならず、契約社員やアルバイト、パートタイマーなども含まれます。仮に経営者1人にパートタイマーが10人でも作成する必要があります。
就業規則を作成しなかったり、労働基準監督署に届け出ていない場合は30万円以下の罰金を支払う場合があります。
就業規則の必要性
就業規則がなぜ必要か。就業規則がないということは就業に関してルールがないということになります。
例えば有給を取得できるのは入社してから何ヶ月後でしょうか?
もし経営者であるあなたが「入社半年後からに決めっている。」と思っていても社員が必ずしも同じ考えとは限りません。最近は入社したらすぐに有給を取得できる会社もありますので、もしその会社からの転職者がいればその人にとってすぐに取得できるのが当たり前だと思っています。
この場合どちらが正しいということありません。
就業規則がないのでどちらにも言い分があるため、最悪の場合は法廷で争うことになってしまいます。
もちろん会社にとっては法廷で争うようなことになれば会社のイメージが悪くなってしまいますし、他の社員のモチベーションも下がってしまいかねません。
また最近はモンスターペアレントならぬモンスター社員がニュースなどでも取り上げられています。さらには就業規則がないことをいいことに会社を脅し金銭を要求すような社員がいるとも聞いたことがあります。
有給程度のトラブルであればそれほど大きな話になる可能性は低いかもしれませんが、解雇などになると大きなトラブルに発展する可能性もあります。
社員を会社から守るためにも、会社を従業員から守るためにも、従業員を1人でも雇うのであれば就業規則を作成しておくことをおすすめします。
就業規則について知っておいたほうがいいこと
就業規則は作成するだけは効果がありません。従業員の中から代表者を選びその代表者が就業規則に合意する必要があります。新しく就業規則を変更する場合も同じで代表者の合意が必要です。
さらに就業規則は労基署と呼ばれている労働基準監督署に届け出てはじめて就業規則としての効果が発揮されます。
また、就業規則はだれもが好きな時にみられる状態にしておく必要があります。これを周知義務と言います。作った就業規則を社長の机にしまって置いたり、キャビネットの中にあるが一部の社員以外その場所を知らないでは労働基準法に違反していることになります。また遠方に営業所がある場合なども「本社にくれば見れる」では周知義務を果たしているとは認められません。就業規則は社員全員に印刷して配ったり、社内に掲示するなどしていつでも見れる状況を作って置く必要があります。
当たり前のことですが就業規則に記載する内容は、経営者が好きに決められる訳ではありません。法律に違反した内容を就業規則に記載することはもちろんできませんし、記載する内容は労働基準法に則った内容でなければなりません。
さらには社員の代表者からの意見を聞き、聞いた内容を記載した意見書を作成・添付して労働基準書へ提出しなければなりません。
就業規則を作成するのは簡単なことではありませんが、会社も社員もお互いが気持ちよく仕事をするためにも就業規則を作成するようにしましょう。
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