目次
企業の魅力や価値を伝える手段として、会社案内動画を制作する企業が増えています。
採用活動や営業資料、自社サイトでの活用など、目的はさまざまですが、いざ作ろうと思っても「実際にどれくらいの費用がかかるの?」「何にお金がかかるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、会社案内動画の費用相場や内訳をわかりやすく解説します。
会社案内動画の費用内訳と相場の見方
会社案内動画の費用は、構成や制作体制、表現スタイルによって大きく変わります。ここでは、工程別・長さ別・依頼先別・予算帯別といった複数の視点から、相場の全体像を整理しています。
工程別の費用目安
会社案内動画の費用は、制作内容や構成によって大きく変動します。そのため、費用の内訳を把握することで、予算配分の検討やコスト削減のヒントを得ることができます。下記は、代表的な工程ごとの費用目安を示した一覧です。
工程 | 内容 | 費用の目安 | 所要期間の目安 |
---|---|---|---|
企画・構成 | 台本作成、全体設計 | 5万円~20万円 | 約1〜2週間 |
撮影 | カメラマン・機材・ロケ費用 | 10万円~30万円 | 1日〜2日程度 |
編集 | カット編集、テロップ、BGMなど | 10万円~30万円 | 約1〜2週間 |
ナレーション収録 | ナレーターの手配・原稿読み上げ・音声収録など | 5万円~15万円 | 半日〜1日 |
修正・納品 | 最終データの納品形式対応や簡易な修正対応 | 3万円~10万円 | 1〜3営業日程度 |
内容や制作会社によって構成は異なりますが、おおむね上記のような項目で構成されていることが一般的です。
企画・構成
会社案内動画の出発点ともいえる工程で、全体の方向性を定める重要なフェーズです。動画を通じて何を伝えたいのか、誰に向けた内容なのかを明確にしながら、台本や構成案を練り上げていきます。制作会社との打ち合わせを重ねるなかで、企業の理念や強み、視聴者に届けたいメッセージを引き出し、映像として最適な形に落とし込むための設計図を作成します。この段階がしっかりしていると、後の撮影や編集もスムーズに進みます。
撮影
企画・構成に基づいて、実際に映像を撮影する工程です。撮影内容には、オフィスの風景や働く社員の様子、インタビュー、商品や設備の紹介などが含まれます。プロのカメラマンやディレクターが現場に入り、照明や音声も整えながら高品質な映像素材を収録します。ロケ地の準備や社員のスケジュール調整も必要になるため、事前の段取りが非常に重要です。撮影時間や場所、撮影対象の内容によって費用や工数に違いが出てきます。
編集
撮影した映像素材をもとに、視聴者に伝わりやすく魅力的な動画に仕上げる工程です。カット編集、BGMや効果音の挿入、テロップや図解、企業ロゴの表示などを行い、完成度を高めていきます。場合によっては色補正や音声調整なども施され、プロフェッショナルな印象を与える仕上がりになります。構成案に沿って内容を整理しながら、テンポや情報量、視認性などにも配慮し、誰にとっても見やすい動画を目指します。
ナレーション収録
映像に合わせて音声を収録する工程です。プロのナレーターを起用することで、動画のクオリティが一段と上がり、視聴者に安心感や信頼感を与えることができます。読み上げる内容は事前に用意された原稿に基づき、感情の込め方やトーン、スピードなどを調整しながら収録します。ナレーションは映像の内容を補足し、伝えたい情報をより正確に伝える役割を果たします。必要に応じて、複数の言語で収録することも可能です。
修正・納品
完成した動画に対して、細かな修正を加えたり、希望する形式でデータを納品したりする最終工程です。たとえば、テロップの文言修正や画像差し替えといった軽微な変更、再書き出し、納品形式(MP4、MOV、YouTube用など)への変換対応などが含まれます。納品方法についても、データ納品やクラウド経由、DVD形式など柔軟に対応する制作会社が多いですが、修正対応の範囲や回数には制限があることもあるため、事前の確認が大切です。
長さ別の費用目安
動画の長さによって必要な工数や編集内容が変わるため、尺ごとにおおよその費用感があります。
動画の長さ | 相場の目安 | 特徴 | 制作期間の目安 |
---|---|---|---|
~1分 | 10〜30万円 | シンプル構成、静止画編集や簡易撮影中心 | 約1週間 |
1〜3分 | 30〜80万円 | インタビュー、職場紹介、ナレーション付きが多い | 約2〜3週間 |
3〜5分 | 50〜150万円 | 構成に工夫を加えた企業紹介や密着スタイルの動画も可能 | 約1ヶ月 |
5〜10分 | 100万円以上 | 世界観を演出するコンセプトムービー、複数日撮影などが含まれることも | 約1.5〜2ヶ月 |
10分以上 | 150万円以上 | 詳細な事業紹介やドキュメンタリー形式、複数拠点撮影や長期編集を伴う大規模な構成に対応可能 | 2ヶ月以上 |
~1分
短くインパクトのある構成が求められるため、メッセージを絞って簡潔に伝える工夫が必要です。テンポの良い編集や視覚的な強調が効果的で、印象に残りやすい映像づくりが求められます。
1〜3分
伝えたい要素をいくつか盛り込みながらも、視聴者の集中力を維持できるバランスの良い長さです。会社の基本情報や雰囲気を伝える動画によく採用され、構成の自由度も高めです。
3〜5分
企業の理念や事業内容をストーリー仕立てで展開するのに適した長さです。複数のシーンやナレーションを組み合わせることで、視聴者に深い印象を残しやすくなります。
5〜10分
企業ブランディングや採用ストーリーなど、感情に訴える演出が可能な長さです。構成力や演出次第で印象的な仕上がりになりやすく、映像美やメッセージ性が重視されます。
10分以上
社史紹介や研修動画、長編ドキュメンタリーなどに適しています。情報量が多くなるぶん、視聴者を飽きさせない工夫や構成力が重要となり、複数のパートに分けるケースもあります。
依頼先別の費用目安
制作を依頼する相手によっても価格帯は異なります。それぞれの特徴と相場を理解しておくと、費用感の違いにも納得がいきやすくなります。
依頼先の種類 | 相場の目安 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
フリーランス | 10〜50万円 | 安価で柔軟に対応できる | 品質や納期にばらつきがある |
小〜中規模制作会社 | 30〜100万円 | 価格と品質のバランスが良い | 対応力に個人差がある場合も |
中〜大規模制作会社 | 80万円〜 | 高品質で構成力・演出力が高い | コストが高めになりやすい |
広告代理店 | 100万円〜 | マーケティング戦略まで任せられる | 外注が多く中間コストが発生しやすい |
フリーランス
個人で活動している映像クリエイターに直接依頼する形です。比較的コストを抑えやすく、柔軟なスケジュール対応も期待できますが、品質や納期の安定性には個人差があります。企画・撮影・編集のすべてを一人で行うケースも多く、小規模な案件やスポット的な依頼に向いています。
小〜中規模制作会社
数名から十数名規模の映像制作会社で、企画から編集まで一貫して依頼できる場合が多くあります。担当者と直接やりとりできることが多いため、意思疎通もしやすく、費用と品質のバランスがとりやすいのが特徴です。初めて動画制作を依頼する企業にも適しています。
中〜大規模制作会社
実績やスタッフ数の多い会社で、ディレクター・カメラマン・編集担当など専門職が社内に揃っています。ブランド戦略やコンセプト設計を含めた提案力に強みがあり、演出にこだわりたい場合や大規模なプロジェクトに向いています。
広告代理店
動画制作に加えて、広告運用やメディア戦略を総合的にサポートしてくれる存在です。制作業務自体は外部の制作会社に委託することが多く、中間マージンが発生する傾向にありますが、プロモーションを一括で任せたい場合に適しています。
予算別の費用目安
費用帯から逆算して、制作できる動画のボリュームや表現の方向性をつかんでおくと検討がスムーズになります。
費用帯 | 想定される動画の長さ | できる動画内容の一例 | 制作期間の目安 |
---|---|---|---|
10〜30万円 | ~1分 | 写真素材やロゴなどを活かしたスライド型動画、簡易テロップで構成される編集中心のシンプルな内容 | 約1週間 |
30〜80万円 | 1〜3分 | 撮影を1日以内で行うインタビュー中心の動画や、短尺でシンプルにまとめた会社紹介映像 | 約2〜3週間 |
80〜150万円 | 3〜5分 | ナレーションや演出を加えた構成、複数シーンで構成された企業ストーリーやドキュメンタリー型動画 | 約1ヶ月 |
150万円以上 | 5分以上 | コンセプト重視の映像作品。プロ演者の起用、ドローン撮影、CG・アニメーションなどを含む高品質仕上げ | 約1.5〜2ヶ月 |
10〜30万円
既存素材を活用した静止画中心の構成や、テロップのみで完結する編集主体の動画が中心です。撮影が不要な場合も多く、制作日数も比較的短期間で完了します。シンプルでも要点をしっかり伝えたい企業に適しています。
30〜80万円
インタビューや簡単なロケ撮影を含む、一般的な会社紹介動画の制作が可能です。構成や編集も丁寧に行われるため、一定の品質と訴求力を両立しやすい予算帯です。
80〜150万円
演出にこだわった構成やストーリー性のある動画制作が可能になります。ナレーションや複数のシーン、グラフィックを組み合わせて企業の魅力を多角的に伝えることができます。
150万円以上
演者の起用やドローン撮影、CG、BGM制作など、映像表現に幅を持たせたハイクオリティな作品づくりが可能です。ブランドイメージや世界観の演出を重視する企業におすすめです。
見積もりを取る際の注意点
見積もりは金額だけでなく、内容や条件を細かく確認することが大切です。想定外の費用や対応トラブルを防ぐためにも、複数社を比較しながら慎重に判断しましょう。
どこまでが費用に含まれているか
見積書に書かれている金額の中に、どこまでの工程が含まれているかを必ず確認しましょう。たとえば「ナレーション収録は別料金」「撮影は1日まで」「修正は1回のみ」など、細かい条件があるケースもあります。事前に確認しておくことで、納品後に想定外の費用が発生するのを防げます。
見積書の表記や説明のわかりやすさ
見積書に記載されている内容が分かりづらいと、後からの認識違いにつながることがあります。「一式」といった曖昧な表記ではなく、項目ごとの費用が明確に記載されているか、また各工程や条件が具体的に書かれているかを確認しましょう。不明点があれば、遠慮せず制作会社に質問し、事前にしっかり内容を把握しておくことが重要です。
3社以上に見積もりを取る
見積もりは1社だけに依頼して判断するよりも、複数社に依頼して比較するのが基本です。金額だけでなく、提案内容や対応の丁寧さ、制作実績などもあわせて見比べることで、価格の妥当性や自社に合った依頼先かどうかが見えてきます。とくに初めて動画制作を依頼する場合は、最低でも3社以上から見積もりを取ることで、相場感をつかみやすくなり、条件や品質に納得したうえで選定することができます。
会社案内動画の費用を安くする方法
会社案内動画は目的や構成によって費用に幅が出やすいものですが、いくつかの工夫によってコストを抑えることも可能です。ここでは、無理のない範囲で費用を抑えるための方法を紹介します。
社内リソースを最大限活用する
過去の広報用写真やパンフレット、社内イベントの映像など、既に社内にある素材を編集に取り入れることで、新たに撮影やデザインを行う手間を省けます。また、スタジオを借りずに社内の会議室やエントランスなどを撮影場所として活用することで、ロケ費用や移動コストも削減できます。さらに、社員が出演することでプロのナレーターや俳優を起用する費用を抑えられるうえに、自社らしい雰囲気が自然に伝わる映像に仕上がるというメリットもあります。
尺を短くする・伝える内容を絞る
動画の長さが長くなるほど、必要となる撮影時間や編集作業が増え、全体のコストも上がっていきます。必要以上に情報を盛り込むのではなく、伝えるべき内容を明確に絞り込み、短い構成にまとめることで、視聴者にとっても見やすく、コストも抑えやすくなります。メッセージを的確に届けるという観点でも効果的です。
撮影日数を最小限に抑える
撮影の回数や日数が増えると、その分だけスタッフの人件費や機材のレンタル費用、ロケ地使用料などが積み重なり、最終的な費用が高くなります。これを防ぐためには、撮影当日までに台本や構成、カット割りをしっかり準備しておくことが大切です。あらかじめ必要なシーンを整理しておけば、1日で効率よく撮影を終えることができ、結果として大幅なコスト削減につながります。
制作会社に予算を伝えて提案をもらう
予算に制約がある場合は、最初の段階で制作会社にその旨を正直に伝えるのがポイントです。無理のない金額設定であれば、その範囲内で可能な構成や演出方法を提案してもらえるため、コストを意識した現実的な制作が進めやすくなります。また、優先順位をつけてメリハリのある内容に仕上げるための助言も得やすくなります。
補助金や助成金を活用する
動画制作は、販路拡大や業務効率化といった経営目的にも合致するため、国や自治体が提供する補助金や助成金の対象となることがあります。代表的な制度として「小規模事業者持続化補助金」や「IT導入補助金」などがあり、条件を満たせば制作費用の一部を補助してもらうことができます。申請時期や手続きには注意が必要ですが、活用できれば大きなコストダウンにつながります。
まとめ:自社に合った動画を適正な費用で実現するために
会社案内動画の費用は、動画の内容や構成、依頼先によって大きく変わります。そのため、まずは「誰に何を伝えるのか」を明確にし、自社の目的に合った構成や表現方法を選ぶことが大切です。
そのうえで、必要な工程と予算のバランスを見極め、複数社から見積もりを取りながら比較検討することで、納得感のある依頼につながります。無理のない範囲で、自社らしさを最大限伝えられる動画を目指しましょう。
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