ECサイトの制作を依頼する前に準備しておくべき点について
日本国内だけでも11兆円以上の市場規模があるECサイトですが、楽天、アマゾンなどの大手ショッピングモールに出展するのではなく、自社でECサイトを運営することで「出展料や販売額に応じたマージン」など費用がかからなく「制約やルールに縛らず自由に販売」することができます。
ECサイトを運営していこうと決めた場合「どのくらい儲かるのか」など先のことを考えてしまいがちです。しかし自分で制作するにしても制作会社へ依頼するにしても事前に準備しておくべきことがたくさんあります。
ここではECサイトの制作前に準備しておくべきことをご紹介します。
競合他社のショッピングサイトのサイトを調べる
競合他社のショッピングサイトを調べることはショッピングサイトを運営する上でもっとも重要な作業です。実店舗を出展する場合、周辺にどんなお店があるのか、ライバル店はいくらで販売しているのか、など事前に調査すると思います。ショッピングサイトも同様です。インターネットという同じ土俵で別のショッピングサイトと戦うことになりますので競合他社がどのような販売をしているのか知っておく必要があります。
・どんな競合がいるのか?
・どんなデザインのショッピングサイトを運営しているのか?
・商品点数はどのくらいあるのか?
・料金はいくらぐらいなのか?
・ショッピングカートの機能はどんなものがあるのか?
・決済方法はどうなっているのか?
・返品に対応しているのか?
・電話対応を受け付けているのか?
など様々な角度から調べておきましょう。
他社を知ることで自社のショッピングサイトの「どこを売りにしていくのか」が自然と決まっていきます。
たとえば、他のショッピングサイトが貴社より格安で販売しているのであれば、商品点数や決済方法の豊富さを全面に押し出して差別化を図ることができます。
他にもタイムセールやキャンペーンなど考えてもいなかった宣伝方法なども見えてくることがあります。
写真や文章を用意する
ショッピングサイトを制作するのに商品の写真や文章は必ず必要になります。
主に商品の写真(商品によっては複数の角度の写真が必要)・価格・各サイズや色・素材・商品説明などです。
特に商品点数が多い場合には用意するだけでも数週間以上かかってしまう場合があります。
また、クオリティーの高い写真を掲載するのであれば業者へ撮影依頼しなければなりません。
写真や文章を事前に用意してショッピングサイトの制作をスムーズにすすめられるようにしておきましょう。
決済方法を考える
ショッピングサイトにおいて決済方法は重要な要素の1つです。
一般的にはクレジットカード決済を希望する方が最も多く全体の70%前後と言われています。続いてコンビニ決済(約10%)、iDやEdyなどの電子マネー(約4%)、銀行振込(約4%)、キャリア決済(約1%)と続きます。
決済方法はショッピングサイトの売上に大きく左右します。
購入希望者は希望する決済方法がそのサイトにない場合、多少高くても希望する決済方法がある別のサイトで商品を購入してしまうというデータがあります。また「競合他社のショッピングサイトを調べる」でご説明した通り差別化を図るのであれば、競合が導入していない決済方法を導入する必要があります。
しかし決済方法が多くなればなるほど導入費用や月額利用料などが高くなります。
もちろん全てを最初から導入する必要はありません。公開当初はクレジットカード決済とコンビニ決済だけに絞り、動向を見ながら徐々に増やしていくことも可能です。
ただし、それには注意が必要です。決済代行会社によっては取り扱っていない決済方法もあります。途中で増やしたくなっても取り扱っていなければ導入することはできません。もちろん別の代行会社へ切り替えることはできますが、その場合システムが変わりますので、新しいシステムをショッピングサイトに組み込む費用が別途かかってしまいます。
無駄な費用をかけないためにも決済方法はショッピングサイトを制作する前から事前に調べておくことをおすすめします。
※制作を依頼する場合は、制作会社へ相談しながら決済代行会社を選ぶようにしましょう。
制作費用よりも重要な広告費を考える
本題に入る前に、ショッピングサイトの売上を上げる方法についてご説明します。
ショッピングサイトは訪れる人がいてはじめて商品が売れます。
ショッピングサイトの一般的な目標達成のための考え方は
(1人あたりの販売単価)×(リピート回数/月)×(購入率)×(サイトへの訪問人数)=(目標額/月)
で計算します。
現状、50万円/月のショッピングサイトの内訳を下記のように例えると
2,000円(販売単価)×1回(リピート回数)×0.01(100人の1人が購入)×25,000人(訪問数)
売上を100万円にするには様々な方法があります。
例1:広告費を増やし訪問数を倍の50,000人にする
2,000円(販売単価)×1回(リピート回数)×0.01(100人の1人が購入)×50,000人(訪問数)=1,000,000円
例2:商品の価格を上げたり、1人が複数の商品を同時に買うようにするなどして1人あたりの販売単価あげる
4,000円(販売単価)×1回(リピート回数)×0.01(100人の1人が購入)×25,000人(訪問数)=1,000,000円
しかし「例2」の1人あたりの販売単価や購入率を上げる方法にはどうしても限界があります。もっとも考えやすいのは「例1」の訪問数を増やす方法です。
そのためにはバナー広告やSEO対策、リスティング広告などのWEB広告を出したり、チラシを該当で配ったり、雑誌に広告を掲載したりと様々な方法でサイトを宣伝することが最も効果的です。
話が長くなってしまいましたが、訪問者数を増やすためには広告費が必要不可欠です。
運営前は制作費にお金を使ってしまいがちですが、貴社のショッピングサイトを成功させるためには制作費よりも毎月の宣伝のためにどれだけの広告費がかけられるか、どのような方法で、どのような媒体で宣伝していくかを考えるようにしましょう。
もちろん費用をかけるだけが宣伝はありません。SNSや無料サイトへの登録といった費用をかけない方法もありますのでそちらと合わせて考えていきましょう。
商品発送の準備
見落としがちなのが「商品発送」です。商品発送はショッピングサイトを運営する前に必ず考えておかないと運営に手がまわらなくなるだけでなくクレームにも繋がってしまいます。
毎月1,000個の商品が売れた場合、1日50個※の商品を発送しなければなりません。
商品を梱包する資材(段ボールや緩衝材)を用意しなければなりませんし、場合によっては数カ月分の在庫を置く場所を確保しなければなりません。
特に発送までには商品のピックアップ(複数ある場合)や宛名の印刷、梱包などの作業がかかります。発送する内容によって多く変わりますが、毎日50個も発送するとなると発送するだけで1人がまる1日かかる作業量です。
※実質20日労働で計算
1人で運営していれば、発送作業だけで1日が終わってしまいますし、毎月の販売数が倍の2,000個になればとても1人では対応できません。
現在の人員だとどこまで対応できるのか?現状の倉庫の大きではどのくらい在庫が入るのか?はもちろん、発送作業を行うアルバイトを雇う場合や商品発送代行会社へ依頼することになった場合のケースも考え、かかる費用や導入するまでにどのくらいかかるのか、などを調べておくことをおすすめします。
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