録音サービスのある電話代行・秘書代行を選ぶメリット

個人事業主や社員が少数の企業などの中には、電話代行・秘書代行サービスを利用しているところも多いでしょう。電話代行では、先方の名前や連絡先だけでなく、用件を聞き取って伝言を伝えてくれるサービスもありますが、ほとんどはEメールでの伝言が主となっています。しかし、録音した生の通話を聞くことができるサービスもあり、利用することでさまざまなメリットが得られます。今回は、電話代行・秘書代行の録音サービスの利点について、5つのポイントを挙げて解説していきたいと思います。

1.微妙なニュアンスも伝わる

録音サービスのある電話代行・秘書代行を利用するメリットとしては、まず、「会話の微妙なニュアンスが伝わる」という点があります。Eメールによる文章での報告の場合、比較的問題なのは「細部のニュアンスが伝わりにくい」ということでしょう。電話代行・秘書代行のメール報告においては、オペレーターが先方の用件を聞き取りながら内容をタイピングしていきます。その際、話す内容を全て入力するわけではなく、適度に細部を省略しつつ出来るだけ簡潔に、要点のみを打ち込んでいくことになります。一言一句漏らさず書いていくには時間がありませんし、読むのも大変になってしまうからです。しかし、内容を簡潔に要約することで、細部がカットされてしまい、こまかいニュアンスが伝わりづらくなるという面もあります。それに対し、録音サービスを利用することで、テキストだけでは判断に迷うような微妙なポイントがあっても、会話のニュアンスから正しい流れが読み取りやすくなります。先方に確認の電話を入れる手間や、誤解が生じる危険も少なくなりますから、この点は大きなメリットと言えるでしょう。

2.売り上げアップのポイントが分かる

電話代行・秘書代行の録音サービスを利用することで、会社の売り上げアップを図ることもできます。Eメールによる伝言は、前述のように細かいポイントを切り落としてしまう可能性がありますが、場合によっては、その中に大事な情報が隠れていることもあるでしょう。生の会話音声を聞くことで、そうした情報を漏らさずにとらえることができ、営業に生かすことができます。例えば、見込み客からの電話であれば、新規の顧客となる可能性はどの程度あるのかが録音によってわかるため、営業戦略が立てやすくなります。また、クレームの電話でも、生の音声を聞くことで、先方が何に対して不満を持っているかを具体的に知ることができ、改善の対策を立てやすくなるでしょう。こうしたように、文章による伝言からは得られない、生きた情報が得られるという点で、会話の録音は非常に貴重です。実際に、優秀な営業マンは生の会話音声を聞きたがる傾向があり、そこから効果的な営業プランを立てることが多くなっています。

3.信頼関係が構築できる

電話代行・秘書代行の録音サービスによって、顧客との信頼関係を構築しやすいというメリットもあります。何度も言うように、文章による伝言は、生きたニュアンスが伝わりにくいという特徴があります。通話者の話し方や声の調子、言葉の選び方などの傾向は、メールによる文面からはつかみにくいでしょう。しかし、個人の性格や考え方は、生の会話の中に現れやすい性質があります。ですから、通話の録音を聞くことで、顧客の性格や考え方などが把握でき、コミュニケーションを円滑に進めることができます。また、こちらに対し何を本当に望んでいるのか、具体的な要望は何かが的確につかみやすくなるため、信頼関係を構築しやすくなるでしょう。こうしたことは、新規の顧客に対してはもちろん、既存の顧客においても同様です。顧客との信頼関係は、仕事の上で何より重要な財産ですから、電話代行・秘書代行の録音サービスはこの点で非常に大きなメリットがあると言えます。

4.問題点からノウハウを作れる

電話代行・秘書代行の通話録音を聞くことで、自社のウィークポイントや、強化すべき点などが見つけやすくなります。クレーム対応は、単に顧客の不満を鎮めるという役割だけではありません。クレームの中には、自社の弱点や、顧客の真のニーズが隠されています。それらを詳しく読み解くことで、余計なクレームを減らしたり、売り上げを伸ばすことも可能になります。そのためには、文字のみの情報よりも、生の通話を聞くことが大切でしょう。顧客が何に最も不満を感じているのか、声の調子や強調するポイントなどによって知ることができます。それにより、クレームのパターンが把握でき、自社が改善すべき点もわかりやすくなります。どのようなメカニズムでクレームが発生するのかが明確になるため、それについての対処もしやすくなるわけです。なるべく多くの通話録音を聞くことで、問題点を次々に洗い出し、そこからノウハウの構築へとつなげることも可能です。こうしたことは、テキストのメッセージだけでは難しいと言えるでしょう。

5.齟齬が発生しても解決しやすい

通話を録音しておくことで、電話代行・秘書代行サービスと自社との間に認識の齟齬が生じても、問題が解決しやすくなるというメリットもあります。電話代行・秘書代行サービスにおいては、先方の用件を担当者に中継するという業務の性格上、双方に認識の相違が生じる可能性もあります。先方と微妙な行き違いが発生しても、「伝言メールでそのように聞いたから」という事態が起きるかもしれません。場合によっては、「言った」「言わない」で問題がこじれてしまうことも考えられるでしょう。そうしたトラブルを防ぐために、通話を録音して残しておくことが役立ちます。実際の通話を保存しておくことで、問題が起きた後でも詳しい経緯を確認することができ、齟齬の解決に役立てられます。実際に、この方法で大抵のトラブルは円満に解決することができますから、通話を録音しておくことは、将来の問題を防ぐ上でも重要です。録音は一定期間保存されることがほとんどですが、具体的な期間はそれぞれの業者によって異なりますから、見積もりの際などに確認しておいた方がよいでしょう。